ゲーム開発を効率化する おすすめPC周辺機器5選

個人でゲーム開発をするとなると、MayaやBlenderなどのDCCツール、UnityやUnreal Engineのようなゲームエンジン、さらにテクスチャなどを作るためのPhotoshopやSubstance Painterなどのソフトを長時間使う機会が多くなります。
ゲーム開発を効率よくするために、長時間の作業をしても疲れにくい開発環境を手に入れることはかなり大事なことです。
そこで今日は作業効率を高めるおすすめのPC周辺機器を5つ紹介したいと思います。
今回紹介するものはどれも決して魔法のようなツールなどではありませんが、普段使っているPC周辺機器を少し見直すだけでも効率化につながると思います。
これらを一番ハイスペックなもので全部揃えるとなると軽く数十万円はしてしまうので、それぞれ必要だと思うスペックを満たしていて、なおかつ使いやすいものだけ紹介します。
デザインなどは好みの問題もあるので、スペックだけ参考にして、あとは自分の好きなものを選ぶのも良いと思います。
「もうすぐ買い替えようと思ってた」、「これから準備するよ」っていう方など、みなさんの状況に合わせて、ぜひ参考にしてみてください。
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4Kモニター
もし今すでにフルHDモニターを使っているなら特に買い直す必要はありません。
ですが、これから購入するのなら4Kモニター1択だと思います。
普及が進むにつれて、最近は値段もぐんと下がってきました。
下の条件をすべて満たしているモニターは約4万円~買うことができます。
4Kモニターは、みなさんが使っているPCのスペックによって使えるかどうかが変わるので、もしPCのスペックと予算に余裕があればぜひ検討してみてください。
4Kモニターのメリット・デメリット
4Kモニターのメリット
- 解像度が上がるので、今までつぶれていた文字や写真などがきれいにくっきりと見やすくなり目が疲れにくくなる
- フルHDと比べて画素数が4倍もあるので作業領域が広くなる
4Kモニターのデメリット
- 性能の低いPCだと使えない
- 普及してきたがまだ少し値段が高い
HDR対応・非対応
HDRとは『High Dynamic Range』の略で、HDRに対応していると、今までは空が太陽光で白飛びしていたり、影で暗くなっている場所や、夜景などで黒くつぶれていたような場所までもしっかりと自然な色合いで表現することができます。
ゲーム開発においてもHDRが使われるようになったり、4K HDRテレビも普及してきているのでHDRに対応しているモニターを使うのはかなり大事です。
最近は、HDRで撮影された写真や映像が増えているので、HDR搭載の4Kモニターの値段も徐々に下がってきています。
画面パネルはIPS・VA・TN?
モニターに使われる画面パネルの種類にはIPSパネル・VAパネル・TNパネルがあり、それぞれ特徴がありますが、ゲーム開発という点に重きを置くならIPSパネルをおすすめします。
VAパネル・TNパネルはIPSパネルよりも応答速度は早いですが、ゲーム開発ではコンマ1秒を争うような応答速度の早さは重要度が低いので、他の要素と比較してIPSパネルを推します。
IPSのメリット
- 目に優しいので長時間使える
- 視野角が縦横178度と抜群に広いのでほぼどこから画面を見ても色の変化が少ない
- VAパネル・TNパネルと比べて色が美しい
IPSのデメリット
- 応答速度が他に比べ遅い
- VAパネル・TNパネルと比べて値段が高い
さらに4Kの恩恵を十分に受けるには27インチ以上のモニターがおすすめです。
これらをすべて備えたゲーム開発におすすめの4Kモニターはこちらになります。
BenQもLGもPCモニターではとても人気があります。
BenQ 27インチ 4K高画質&高音質モニター
LG 27インチ 4Kモニター
LG モニター ディスプレイ 27インチ/4K/HDR対応/IPS非光沢
3ボタンマウス
これはMayaやBlenderなどのDCCツールを使うのであれば絶対にあったほうがいいです。
無くても作業が出来なくはないですが効率が悪いです。
左右クリック用のボタン2つと真ん中のコロコロするホイールが1つさえ付いていれば1000円ぐらいのものでまったく問題ありません。
「有線タイプ」と「無線タイプ」のメリット・デメリット
有線マウスのメリット
- 有線でPCとつながっていて信号がスムーズに送れるので動作が安定する
- バッテリー(電池)切れの心配をしなくていい
有線マウスのデメリット
- ケーブルが増える
- マウスによってはコードの長さが足りないときがある
- 持ち運びしにくい
無線マウスのメリット
- ケーブルが無いのでデスク周りがスッキリする
- 持ち運びしやすい
無線マウスのデメリット
- 接続状況により動作が安定しないことがある
これはどちらでも大きな問題はありませんが、個人的にはバッテリー切れと安定性を考え「有線タイプ」をおすすめします。
ゲーミングマウスがおすすめ
普通のマウスよりも少し値段は高くなるんですが、それでも僕はゲーミングマウスをおすすめします。
ゲーミングマウスとはゲーム専用という意味ではなくて、正確に素早く操作しなければならないゲームなどに適した高性能なマウスということです。
ゲーミングマウスの良いところは、普通のマウスと比べて精度が高いのと反応速度が早いこと、そしてボタンが左右にも複数付いているものが多いので、使うソフトに合わせて自分でショートカットキーを設定できることです。
ゲーム開発では細かい作業も多くあるので、精度の高い操作ができるゲーミングマウスは最適です。
ただ、僕はゲーミングマウスによくあるゴテゴテしたデザインが好きじゃありません。笑
ですので、シンプルなデザインでかっこよく、さらに使いやすいSteelSeries Sensei 310を使っています。
右利き・左利き両対応マウスです。
もし買い替えても、次もこのシリーズを買いたい。それぐらい好きなマウスです。笑
SteelSeries Sensei 310 に興味がある方は良かったら見てください。おすすめです。
SteelSeries Sensei 310
【国内正規品】ゲーミングマウス SteelSeries Sensei 310 Black
ゲーミングマウスパッド
通常のマウスパッドよりも高性能なゲーミングマウスパッドをおすすめします。
これもサイズが小さすぎなければゲーミングマウスパッドじゃなくても良いですが、DCCツールやPhotoshopなど精密な操作が必要なソフトを使うならゲーミングマウスパッドがより使いやすいです。
中には1万円を超えるものもありますが、1000円~2000円ぐらいの使いやすいもので十分だと思います。
ゲーミングマウスパッドは使用用途によって材質が違う
ソフトタイプ
主にクロス(布)が材質に使われており、マウスを狙ったところで止めやすいように作られています。
DCCツールやPhotoshopなど精度の高い動きが必要なソフトを使う場合はこのタイプが最適です。
さらにソフトタイプにはステッチ加工というものがあり、この加工が施されていると少し値段が高くなりますが、その分マウスパッドの耐久性が上がります。
ハードタイプ
主にプラスチックが材質に使われており、ゲームなどでマウスを素早く動かしたい場合はハードタイプが最適です。
ただ、マウスが滑りやすくできているので、正確に動かすのはソフトタイプよりも少し難しいです。
ゲーミングマウスパッドのメリット
- パッドがズレにくくなるよう設計されている
- マウスがよりスムーズに動かせる
- サイズが大きめに作られている
- 使用用途によって材質を選べる
ゲーミングマウスパッドのデメリット
- 普通のマウスパッドに比べて値段が少し高い
以上の理由から、ゲーム開発にはゲーミングマウスパッドのソフトタイプがおすすめです。
僕は、マウスパッドもマウスと同じでSteelSeriesを使っています。
特に深い理由はなく、同じメーカーの方がマウスとの相性が良さそうなのと、メーカーを揃えた方がかっこいいので。笑
SteelSeriesのゲーミングマウスパッドも貼っておくので、良かったら見てください。
個人的にはMサイズぐらいがちょうど良い大きさですが、これはみなさんのデスクのサイズによっても変わるので、デスクに合った大きさを選んでください。
SteelSeries QcK Edge Medium マウスパッド
【国内正規品】SteelSeries QcK Edge Medium マウスパッド
テンキー付きキーボード
テンキーというのは、キーボードの右側に付いている0~9の数字のキーのことです。
MayaやBlenderなどのDCCツールなどを使う方はテンキーを多用するのであったほうがいいです。
DCCツールによっては、設定でテンキーを他のキーに割り当てることもできるのですが、まだ使用するソフトが決まっていない場合はとりあえずあったほうが無難です。
「有線」か「無線」か?
キーボードもマウスと同様に「有線タイプ」と「無線タイプ」があります。
さらに「無線タイプ」には、USB方式と、Bluetooth方式の2つがあります。
USB方式は、付属しているレシーバーをPCに差し込んで使います。
タブレットなど他の機器にも使いたい場合は、Bluetooth方式を選ぶと良いと思います。
「有線タイプ」と「無線タイプ」のメリット・デメリット
有線のメリット
- 有線でPCと接続されているため入力してから文字が表示されるまでの遅延が無い
有線のデメリット
- ケーブルが増える
- ケーブルが絡み持ち運びしにくい
無線のメリット
- ケーブルが無いのでデスク周りがスッキリする
- ケーブルが絡まず持ち運びしやすい
無線のデメリット
- 接続状況が安定してないと入力してから文字が表示されるまでの遅延が生じる
- バッテリーが切れる
おすすめはLogicool(ロジクール)のキーボードです。
PC周辺機器では高品質でかなり信頼されていて、eSportsなどでも使用者の多いとても人気のあるメーカーです。
Logicool(ロジクール)テンキー付きキーボード
ロジクール 有線 キーボード 耐水 静音設計 K120 USB接続 テンキーあり 薄型 3年間無償保証
※ 対応OSがWindows8までになっていますが、Windows10でも何も問題なく使用できます。
ペンタブレット
ペンタブレットとは、ペンとタブレット(絵を描くための板)がセットになったツールです。
PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなどのお絵描きツールで絵や漫画を描いたり、またゲーム開発では、スカルプトモデリングで3DCGモデルを作ったり、そのモデルに貼り付けるテクスチャを描いたりするときなどに必須のツールになります。
ペンタブは普通の紙にペンで絵を描くように、筆圧や傾きを感知します。使い慣れるのに少し時間が掛かりますが、慣れさえすればペンや紙よりも早く描けるようになります。
PCマウスでは、きれいに絵を描いたりスカルプトモデリングをするのは難しすぎるので、普通はペンタブを使います。
ペンタブレットで最も有名な会社は日本のワコム(Wacom)です。
なんと世界のシェアの9割を持っています。
板型ペンタブレット(板タブ)
Wacom Intuos シリーズが有名。
板タブは、PCモニターを見ながら手元にある板タブで絵を描いたりモデリングしたりするので慣れが必要です。
板タブは、それ単体では使うことができないので、必ずPCやノートPCが必要になります。
液晶ペンタブと比べて値段が安い。
【費用の目安】
8000円~6万円前後
※搭載される機能やサイズで値段が変わります
液晶ペンタブレット(液タブ)
Wacom Cintiq シリーズが有名。
液タブは、タブレットに付いている液晶画面に直接ペンで描けるので、直感的に使うことができます(モデリングも同様)
この違いが板タブとの一番大きな違いです。画面に直接描けることで線のズレなどが生じにくくなります。
板タブと同様に、それ単体では使うことができないので、必ずPCやノートPCが必要になります。
板型ペンタブレットと比べて値段が高い。
【費用の目安】
7万円~12万円前後
※搭載される機能やサイズで値段が変わります
OS(Windows)搭載ペンタブレット
その名の通り、液晶ペンタブレットにWindowsが最初から入っており、PCが無くてもそれ単体で使うことが可能です。
単体で使うことができるので持ち運びがしやすいです。
ただ、値段もこの中では一番高くなります。
【費用の目安】
20万円~40万円前後
※搭載される機能やサイズで値段が変わります
それぞれのペンタブレットのメリット・デメリット
板型ペンタブレットのメリット
- 値段が液晶タブレットやOS(Windows)搭載ペンタブレットに比べて安い
- 描いてる手で画面が見にくくなる心配がない
板型ペンタブレットのデメリット
- PCモニターを見ながら描いたりモデリングするので慣れが必要
- 描くときはモニター前に固定される
液晶ペンタブレットのメリット
- 画面に直接描けるので板タブより直感的に使える
- 板タブより作業効率が上がる
- PCに繋がってさえいれば、モニターの前に座って無くてもいいので描く時の姿勢が自由
液晶ペンタブレットのデメリット
- 板タブに比べて値段が高い
- 描いてる手で画面を隠してしまう
OS(Windows)搭載ペンタブレットのメリット
- 板タブより作業効率が上がる
- 画面に直接描けるので直感的に使える
- 重いけど持ち運んで外でも使える
OS(Windows)搭載ペンタブレットのデメリット
- 値段がかなり高い
- 描いてる手で画面を隠してしまう
- 重い
ペンタブを初めて使うという方は、慣れるという意味でも最初は板タブか、値段が少し上がるが液タブから始めることをおすすめします。
もちろん予算に余裕があり、OS搭載ペンタブを最初から使いたい方はそれでもOKです。
液タブはやはり画面に直接描けるという点で、慣れるまでの時間もそれほど必要ないので使いやすいと思います。
しかし、板タブを使い続けているプロもたくさんいますので、この辺は好みの問題もあると思います。
また、絵をよく描く人で、ペンタブだと滑りが良すぎて逆に描きにくいという人もいます。
そんなときはペン先(通常芯、フェルト芯、ストローク芯など)だけ交換したり、板タブの上に紙を敷いたりして、描き心地を紙に近づけることもできます。
こういうことができるのも板タブのメリットの一つです。
僕の知っているかぎりですが、液タブではペン先を変えるぐらいしかできません。
また、ワコム以外にも海外製の格安のペンタブがありますが、精度や機能が良くなかったりする物も多いので購入する際は気をつけてください。
僕は板タブを使っていますが、予算に余裕があるなら液タブを最初から買うのもありです。
東京の新宿にワコムの体験型ストアがあるので、近くにお住まいの方はそこで試すのもおすすめです。
おすすめの板タブレット
ワコム ペンタブレット Wacom Intuos Medium
ワコム ペンタブレット Wacom Intuos Medium
おすすめ液晶タブレット
液晶ペンタブレット Wacom Cintiq 16 FHD
ワコム 液晶ペンタブレット Wacom Cintiq 16 FHD
最後に
自分の好きなツールに囲まれていると愛着が湧いたり、作業効率が上がったり、モチベーションが上がったりするので本当におすすめです。
ゲーム開発に限らず、PCはほとんど毎日触るものだと思うので、好きなツールに囲まれている自分だけの空間というのは思った以上に大事です。
アンリアルエンジン【Unreal Engine 4】入門 本当におすすめしたい人気教材4選