【ゲーム開発入門】Unreal Engine4をおすすめする5つの理由

みなさんも一度は自分で好きなゲームを作ってみたい!と思ったことがあるんじゃないでしょうか。
僕はあります!ほぼほぼ毎日考えてます。笑
今回は、そんな僕のっ! いや、みなさんの思いを形にするのを手助けしてくれるゲームエンジン『Unreal Engine 4』の紹介です。
僕は昔「ゲームエンジンというものは個人でゲームを作りたい人には関係のない、ゲーム会社のエンジニアの人たちしか理解できない難しいもの」と思っていたので、まさか専門知識のまったく無い僕が使えるようになるなんて夢にも思いませんでした。
そんな初心者だった僕が、Unreal Engine 4を使ってみて思う、おすすめしたいところを5つ紹介したいと思います。
ちょっとその前にゲームエンジンとは何か。Unreal Engineとは何かについて簡単に書きたいと思います。
もくじ
ゲームエンジンとは
ゲームを効率的に開発するための機能やツールなどがたくさん入っていて、ほとんどのゲームで必要なライティング(光の計算)や物理シミュレーション(物と物の衝突)など、普通は1から計算しないといけないような面倒くさい処理でも自動的に計算してくれる汎用性のあるプログラムのことです。
Unreal Engine(アンリアルエンジン) とは
Unreal Engine(アンリアルエンジン)とは、アメリカのノースカロライナ州に本社があるEpic Games(エピックゲームズ)によって開発されたゲームエンジンで、ゲーム制作に必要なたくさんの機能やツールがこの中に入ってます。
略してUE(ユーイー)と呼ばれています。現在の最新版はUnreal Engine 4です。
世界中でPC / コンソール / モバイル / VR / ARなど様々なゲームや映像作品などに主に使われており、「最も成功したビデオゲームエンジン」としてギネス記録にも載っています。
日本でもUEを使用しているゲーム会社や、個人や小規模な開発チームで使用したりなど、ユーザー数は増え続けています。
また、日本にはEpic Gamesの日本法人「Epic Games Japan」があり、UEを日本語に翻訳してくれたり、チュートリアルの翻訳や開発のサポートなどを担当してくれたりしています。
2021年後半には、最新版のUnreal Engine5のフルリリースが予定されています。UE5に搭載される新機能を解説した動画も公式から発表されているので、まだ観られていない方はぜひ一度観てください。すごいですよ。
英語版フルバージョン
https://www.youtube.com/watch?v=qC5KtatMcUw
日本語字幕版ショートバージョン
https://www.youtube.com/watch?v=JhvsJ30Kl4c
Unreal Engine 4 が使われている代表的なゲーム
代表例
- ファイナルファンタジー7リメイク
- 鉄拳7
- ストリートファイターⅤ
- キングダムハーツⅢ
- ドラゴンクエストⅪ
- フォートナイト
- エースコンバット7 スカイズ・アンノウン
- PUBG
- ソウルキャリバーⅥ
など
まだまだありますが、すごいゲームばかりですね。国内だけでなく世界的に人気のあるゲームばかりです。
こういったいろんなジャンルのゲームで、それぞれの企業を代表する作品に使われるというのは、やはりそれだけ効率よく作れる機能が充実していて、なおかつゲームのクオリティーは落ちない、もしくは上げてくれるゲームエンジンとして信頼されている証拠だと思います。
これからもUEを使ったゲームが出てくるのが本当に楽しみです。
UE4のここがすごい! 其の一 無料で使える
まず1つ目の理由は、Unreal Engine 4はなんと無料で使えるということです。 こんな最先端のゲームエンジンが無料で使えるなんてすごいですよね。よくある無料による機能制限や月額~円みたいなものもありません。
新しい機能の追加や強化のアップデート、バグの修正なども無料で行ってくれます。
ただし、もし自分の作ったゲームを販売し、それが売れた場合は、以下の条件でロイヤリティが発生します。
Unreal Engine 4を無料でダウンロードしてゲーム開発を開始できることに加えて、粗収入が 100 万米ドルを達成するまでロイヤリティが免除になりました。粗収入が100万米ドルを超えた場合は、そこから5%のロイヤリティが発生します。
引用元 Epic Games公式
つまり、あなたの作ったゲームの売上が100万米ドルを超えたら、そこから5%を支払う義務が発生します。それでも好条件すぎます。こんなハイエンドなゲームエンジンが実質ほぼ無料で使えるなんて最高ですね。
UE4のここがすごい! 其の二 Blueprint(ブループリント)
2つ目の理由はブループリントの存在です。
ゲームではキャラクターを動かしたり、イベントを発生させたりといろんな処理(プログラミング)が必要です。
プログラミングをするために、よくわからない英数字や記号を書くことをコーディング(コードを書くこと)といいます。
こんな感じのやつですね。
UE4を使えば、このようなややこしいコードを書かなくてもプログラミングができるんです。それがブループリントです。
もちろんコードを書きたい人は、C++言語を使ってプログラミングすることもできます。
これが実際のブループリントの画面です。
これも見ただけじゃよくわからないですよね。
大丈夫です。それが普通です。
僕も使いながら少しずつ覚えていってますが、最初は意味がまったくわかりませんでした。笑
ですがコードを書くより絶対的に抵抗が少ないです。
ブループリントは、コードを書くのではなく「ノード」という「コードが入った」箱同士を上の画像のように紐でつなぎ合わせてプログラミングをしていきます。
この「ノード」があるおかげで、プログラミングのやり方が視覚的に覚えれるんです。
例えば、キャラクターにダッシュさせるには、この「ノード」と「ノード」を組み合わせればいいみたいな感じで、パズル的な感覚で覚えれるんです。でも実際にやっていることはコードを書くことと同じなんです。
コードを書くと打ち間違ったり、エラーのときにどこが間違っているか探すのに苦労したりするのですが、ブループリントだとそもそもコードを書かないし、もし間違ったとしてもどこが間違っているかすぐに教えてくれます。
このブループリントの存在が本当に大きくて、これが無かったら僕はおそらく挫折してます。昔、一度JAVAを覚えようとしましたが、コードを書くのがおもしろくなくて辛くて諦めました。それぐらいコードを書きたくない自分にとってブループリントは大事な存在なんです。
ブループリントは、実際に結果をリアルタイムで見ながらチェック出来るのがすばらしいです。簡単にそしてすばやくトライ&エラーが出来るのも魅力です。
UE4のここがすごい! 其の三 圧倒的なグラフィック
このトレーラーを観れば説明はいらないと思うのですが、めちゃくちゃ美しいですよね!
https://www.youtube.com/watch?v=9ZIpdx-3QCc
最近では、スマートフォン向けのゲームでもコンシューマーゲームとほとんど変わらない高品質なグラフィックを持ったものもたくさん増えてきましたよね。
これは人によって意見が分かれるかもしれませんが、どうせ同じものを作るなら少しでも美しいグラフィックのほうが良くないですか。
もちろん実写のようなフォトリアルなだけが美しいグラフィックというわけではないですが、Unreal Engine 4を使えばフォトリアルから、アニメのようなセルルックなグラフィックまでいろいろな美しさを持ったグラフィック表現が出来ます。
MAYAやBlenderなどの3DCGソフトなどで3Dモデルを作ってUnreal Engine 4に持ってくれば、それだけでグラフィックのクオリティーを高めることができます。
昨今は、グラフィックの美しさもゲームの面白さの一部になっていると思うので、グラフィックにこだわりたい人にはUnreal Engine 4は本当におすすめです。
UE4のここがすごい! 其の四 学習環境が充実している
ここからは、Unreal Engine 4を身につけるためのおすすめの独学方法を紹介します。
人によって教材や方法が合う合わないなどあると思うので、今から紹介する教材のどれかがあなたに合えば嬉しいです。
※ 選ぶ教材によって使用するUnreal Engine 4のバージョンが変わってくるので、教材に合わせたバージョンを必ずインストールして使ってください。
オンライン学習サービスUdemyで学ぶ
Udemyは世界最大級のオンライン学習サービスです。
Unreal Engine 4を効率よく楽しく覚えるためにおすすめしたい動画教材が2つあります。
はじめてのアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】入門チュートリアル講座
Unreal Engine 4の基本的な使い方が学べるコースになっています。全部で8時間ほどのコースになっており、たくさんのテーマに別れています。
動画一つ一つが丁寧でわかりやすく、長さもそれぞれ約10~20分ぐらいなので、時間があまり取れない人でも、毎日少しづつやればUnreal Engine 4の機能や使い方などを覚えることが出来ます。
ただ、この教材は機能の紹介に重点が置かれているので、実践的な使い方を学びたいのなら、次の『作って覚えるアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】~ダンジョンゲーム編~』も一緒にやることをおすすめします。
【Unreal Engine 4】入門 初心者がするべきおすすめ動画教材 『はじめてのアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】 入門チュートリアル講座』の紹介
作って覚えるアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】~ダンジョンゲーム編~
このコースでは、一本のゲームを実際に作るところから始まりパッケージ化までUnreal Engine 4の実践的な使い方が学べる内容になっています。
実際にゲームを作りながら覚えていけるので何より楽しいです。
全部で18時間と結構なボリュームがあります。
【Unreal Engine 4】入門 初心者がするべきおすすめ動画教材『作って覚えるアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】 ~ダンジョンゲーム編~』の紹介
※Udemyではかなりお得なセールがよく行われているので、急いでいない人はそのときを狙って購入するのも良いと思います。
Epic Games公式チュートリアルで学ぶ
Unreal Engineには、いくつか初心者用のわかりやすい無料のチュートリアルがあります。
一つはドキュメント形式、もう一つは動画形式です。どちらもテーマごとに細かく分かれていて、まったくの初心者でも学びやすく作られています。
動画形式のチュートリアルは、Epic Gamesが新たに作った入門コースです。
動画形式のチュートリアルで学ぶ場合だけ、EPIC GAMESの公式サイトにログインする必要があります。以下の画像の方法でログインできます。
Epic Games公式ドキュメント・チュートリアルはこちら
https://docs.unrealengine.com/ja/GettingStarted/index.html
Epic Games公式動画チュートリアル
https://www.unrealengine.com/ja/learn
コミュニティによるサポート
AnswerHubというサポートコミュニティがあり、ここでは同じようにUE4を使用している人たちが、わからないことを質問したり、質問に答えたりお互いに助け合っています。
書籍で学ぶ
ここで紹介したい本が2冊あります。他のサイトでもよく紹介されていますが、やっぱりまずはこれ!
Unreal Engine 4 で極めるゲーム開発
Unreal Engine 4を学ぶならまずはこの本!といってもいいぐらいみんな使っている参考書です。
ゲームの1ステージを作りながらUnreal Engine 4の使い方を覚えていきます。かなり分厚いですが、その分中身が充実していて丁寧に書かれています。
この本には付録データが付いており、もし途中でわからなくなっても、その章を始めるための必要なデータをダウンロードすることが出来ます。
また、この本には章ごとに職種アイコンというものがあり、例えばある章にアニメーターのアイコンがあれば、その章はアニメーターの人が覚えるべき内容が書いてあります。
他にもたくさん実際の開発で役に立つ情報が書かれているのでおすすめの一冊です。
初心者がするべきおすすめ参考書『Unreal Engine 4で極めるゲーム開発』の紹介
Unreal Engine 4 アクションゲーム ブループリント入門
この本はタイトルの通りブループリントに絞った内容になっています。
ビジュアルスクリプト機能のブループリントを使って、ステージギミック、キャラクター操作、UI表示などの「あ~そうそう!これの作り方が知りたかった!」というようなことをたくさん解説してくれています。
Unreal Engine 4の基本的な使い方を身に付けた人が、実際に自分でゲームを作るときに必要になる本だと思います。
UE4のゲーム制作に役立つおすすめ参考書『Unreal Engine 4 アクションゲーム ブループリント入門』の紹介
UE4のここがすごい! 其の五 マーケットプレイス
ここはみなさんが作った3Dモデルやマテリアル、BGM、エフェクト、ブループリント、アニメーションなどを売ったり買ったりできる場所です。
個人や小規模なチームの場合、全部の素材を自分たちだけで作っていると、時間やコストが必要以上に掛かります。
そういった場合はここで目当てのものを探し、購入すれば効率よくゲームを作ることが出来ます。
マーケットプレイスの特徴として、ここで買えるものはクオリティーが高いものが多いです。
毎月たくさんの素材が無料になったり、セールなどもやっているのでぜひそれも利用してください。
下の画像は、僕がドイツに住んでいるので表記がユーロになっていますが、こんな感じでいろいろなものを購入することが出来ます。
アンリアルエンジンのゲーム以外の用途
Unreal Engine 4はゲーム制作だけではなく、アニメや映画、建築、教育分野まで幅広く使われています。このゲームだけにとどまらない汎用性の高さにこれからのアンリアルエンジンのさらなる可能性を感じます。
まとめ
長々と書いてきましたが、Unreal Engine 4のすごさは実際に使ってみるともっとよくわかります。
バージョンが新しくなるごとに新しい機能が増えたり覚えることも多いですが、そのぶん自分がやりたいと思ったことが、より簡単に、より効率よく、より自由に出来るようになっていくので大歓迎です。
Unreal Engine 4の基本的な使い方を覚えたら、マーケットプレイスでたくさんの無料素材が手に入るので、それを使って小さいゲームを一つ作ってみるのも楽しくて良いかもしれません。
そうやって楽しみながら覚えていけば、Unreal Engine 4の習得と同時に、あなたの想像する理想のゲームを作るまでの近道になるんじゃないでしょうか。
一緒におもしろいもの作りましょう!
『Unreal Engine 4』を独学で身につけるなら外せない人気教材